武蔵(634)の塔こと、東京スカイツリーの御膝元に広がる義理人情の都・東京都墨田区。

伝統工芸を愛でる下町気質の旗の下に、区内に点在する町工場や駄菓子屋そして駄菓子メーカーは区の宝とも言える存在。

今回紹介する「ツチタナのピースラムネ」でお馴染み土棚製菓もその一つ。
祝詞を現す町名(墨田区太平)にあるが為の「ピース」なのか?
それはわかりませんが、筆者の想い出深き大好きなラムネなのですYO!
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(フルーツに彩られたピースラムネのパッケージ。変わらないねぇ~)

筆者と「ピースラムネ」との出会いは30有余年前。

近所の床屋さんで刈り終えた後に貰える「オマケ」こそ、「ピースラムネ」だったのです!

初めて食べた時の感激は今でも忘れられないなぁ・・・
噛むと「ポリッ」とするのに、口に入れれば「ジュワ~」と優しく溶ける絶妙な塩梅と、甘過ぎず、かと言ってソフティな味加減が身震いする程新鮮で、即効母におねだりしたなぁ・・・・。

でもね。
My Favorateな駄菓子屋「駒形・ババヤ 」では売ってなくて、ガキんちょだから2ヶ月~3ヶ月スパンが妥当であろう次回のカットまで待ちきれずに、「明日床屋行こう!」と言いまくっていたとかいないとか(笑)。

所で、その床屋さんですが。
少しでもうるさくすれば親の面前でも「うるさい!!」と怒る、結構容赦ない怖いオッサンが店主(昔はあったよね、そういう店がいっぱい)でして、着座してから終わるまでの30~40分は緊張のしっぱなしで・・・(笑)。

少し暑くなればスポーツ刈り(丸刈りも!)にされるのがusuallyだった1980年代初頭の我が日本。

「ピースラムネ」はそんな緊張感と、親からの「似合うYO!」の一言でマルコメにされた屈辱と苦笑の賜物を乗り切った「ご褒美」のような存在でした(笑)
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 (カラフルなフォルムに抱かれたラムネ。なんでこんなに美味しいの!)
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 (この色彩に脱帽overの敬礼!!なんて素晴しいのだろう!!!)

赤・黄・青・白の4色フィルムに包まれた、1袋=3ヶ入りの30円。
1ヶ10円の王道クオリティ。

袋を開ける際の、フィルムが奏でる音(カサササ・・・的な、ね)すら愛おしい。

そして、大人になって知った事。
今でも1袋1袋、土棚製菓の代表者・土棚暁雄さんをはじめとして少数精鋭が手作りで詰めているとの事・・・・

もちろん、バーコードなど無用(箱にも!)。
頭(こうべ)を垂れる事、実る稲穂が如し・・・
孤高の駄菓子メーカーに最大級のリスペクトを送ります。ありがとうございます!
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 (生産者とのキャッチボール、ここに極まれり!)

作るのも手間がかかる⇔開くのも手間がかかる。

生産者と消費者の心のキャッチボール、ここに極まれり!


1ヶでも食べれば、いつも心を太平にしてくれる偉大なる「ピースラムネ」。
ハレの日などに大人買い(一気に食べてしまう癖あり)してしまう筆者ですが、これからは少しペースを落とし1粒1粒を大切に噛み締めよう!と、心に誓うのでした!